悲しい話一覧

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夏休みの宿題

 改めるまでもないが、以下の話は聞いた話を再構築したものである。 「存在しなかったやつと一緒に遊んだことある?」  私はある、と塩津さんは言う。  中学二年生の夏休み、場所は北陸の海沿い。当...

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マッチポンプなロミオとジュリエット

 見える人は、見える(と主張する)人を疑ぐってかかる。  こちらからすれば、まとめて「自称霊感さん」なわけだが……だって幽霊なんか見えないし。 「自分と同じものが見えてたら信用する」  前にいく...

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狐の子

 僕は昔から怖がりのクセに、怖いものを見たがった。 「あなたの知らない世界って怖いけど見てしまってたよね~」なんて他愛もない話をイタクラさんとしていた。仕事そっちのけで。その流れで僕の祖母がその昔、...

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お供養催促

 運転免許を取り立てのころ、練習がてら母と祖母を乗せてドライブしていた。 「伊勢街道に行こう」  母の提案を受けてよく知らない道を走った帰り、「長野トンネル」に差しかかる。  トンネルの入り口に...

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悲しい話

 高宮さんは幼少時、鬼に攫われたことがあるという。 「はい?」  私が笑って聞き返すと、彼女は黙ってシャツをめくり、臍を見せた。  臍には親指が三本入りそうな空洞があった。周りの肉は火傷跡のよう...

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