狂気の人一覧

んひぃ

 犬の糞害に悩んでいた葉山さんは、決まって糞をされる、家のすぐ目の前の電柱に張り紙をした。 「農薬散布中! ワンちゃん近づけないで」  それらしく見えるよう小麦粉を撒いた。  翌朝、電柱の前...

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心療内科で見かけた母子

 祥子さんが不眠で心療内科に通っていた時のこと。  診療を終えた祥子さんは混み合う待合室で会計を待っていた。  すると隣に同じように診療が終わったのか、三十代ほどの男性とその母親らしき人が腰か...

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『高い高い』の変形型

 赤川が中央線のとある駅で友人を待っている日曜日だった。  三十路だというのに、友人と合流した後は、馬券を共に買いに行く。  嫁どころか彼女すらいない。  借金はないが、蓄えもない。  仕事も...

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深夜の満員電車が趣味

 田邊さんは仕事一筋の中年男性。スーツがよく似合う。  酒も煙草もやらない。  唯一の趣味は、深夜の満員電車だ。人が多ければ多いほど格好のシチュエーションだ。  痴漢をする訳ではない。  人を...

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バッタ饅頭

 内村さんが子供の頃、近所には宗教に熱心なオバサンがいた。  その人の家からは昼夜問わず、不思議なお経のようなものが聞こえてきた。  近所には独身寮が多かったせいで、子供は少なかったそうだ。 ...

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ベビーカー怖い怖い怖い

 石見さんはベビーカーが苦手だった。  特に電車だ。うっかり乗り合わせてしまおうものなら、大体が嫌な思いをするという。 「平気で足にぶつけてくるし、いくらスペースをとろうと遠慮がない。それが当然だ...

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犬の散歩

 安達さんは仕事の帰り、自宅へと歩いていると大嫌いなものに出くわした。  電信柱の脇にじっと座る、けむくじゃらの犬。  そしてそれをぼんやり眺めるオバサンだ。 「嫌いなんですよ、犬。飼い主は可愛...

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蟻地獄

 夏だった。  ヨシノさんはいつもの帰り道、白いブラウスに汗の染みがくっきりついてしまうくらいの熱帯夜だったという。  駅から自宅までが、ゴミ捨て場が短い間隔にある路地だった。  曲がり角からぬ...

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ひとをばかにしてはいけません

 山郷さんはレンタルビデオ店で働くフリーター。  その晩も日付が変わるまで働いた後だった。仕事中に取り置きしておいた新作ビデオが楽しみだった。  コンビニで軽い夕食を買い、家までの八分ほどの夜道を...

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隣人の騒音

 夏だった。芝田は窓を全開にして高校野球を見ていたという。  応援のトランペットに混じった歌声は徐々に大きくなっていった。  芝田は角部屋で住んでいたので、隣か、その隣の住人に違いなかった。  ...

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ノコリアト……

 一人暮らしの宮越さんは看護婦になってから三年目。板橋在住だった。過去形である。  不定期な勤務時間だったがやりがいはあったという。  夜勤明けの昼間、部屋に帰るとポストにメモが入ってあっ...

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