カウントダウン

 夜、地元のトンネルに差しかかった時のこと。
 バイクのライトだけが頼りの暗闇を走っていて、ガヤが追いかけてきていた。
「サーン!」黄色い声。若い――中高生の女の子だと思った。
「ニィー!」ああ、カウントダウンか。なんの?
「イーチ!!」どうせ大声を上げる程度のこと……
 人をからかうのはよくな――

 音がした。よくない音だった。

 自分の少し前、歩行者用通路を走っていた自転車が、プツリこと切れたように横方向に倒れた。
 重なった甲高い笑い声が、トンネルの内部空間によく響く。
 
「よく飽きないネ~」
「あ、アレもイッとく?」

 すぐ後ろに気配などない。が、会話がハッキリと聞こえた。

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某

ヤレバデキルコモドキ科。口は災いの元が学べない。
某

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