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首吊り

 松崎さんが実家にいた頃。  夏の早朝、庭先の柿の木で、猿が首を吊っていたという。

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電車内の液晶モニタ

 片山は三十一歳。昭和61年生まれ。  先月まで地元の群馬で仕事をしていた。 「満員電車はいまだ慣れないけど、こっちは電車の中にテレビが...

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彼氏からライン

 直実さんが最近始めた仕事の職場は彼氏が住むアパートの近くだった。  そのことを告げると彼は「俺仕事だからいないけど、昼休みとか好きな時間...

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効くんだ!

 街灯の少ない道だった。  広瀬さんが深夜腹を空かせてコンビニに行った帰り道。  場所は新潟県のなかでもとびきり田舎なところ。人通りどこ...

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手形

 高校時代、万引きが日課だった酒井さんは当時手にした窃盗品(彼曰く戦果)の大半を封も空けず実家の屋根裏に仕舞いこんでいたという。漫画やアクセ...

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一昔前のインターネット

 2000年頃、インターネット黎明期の話。  山賀君は実家に導入されたばかりのパソコンに熱中していた。  23時を超えるとテレホーダイと...

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黒い霧

 一ヶ月ほど前から大和さんは視界の隅に黒い霧を認めている。  それはただ漂い、煙のように消えていく。  大和さんが日雇いすら首になり...

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独り言

 山田さんの母親は、三十歳の時に『何かに』憑かれたという。  以来、母親は東北に実家の倉に幽閉されている。山田さんは幼少期から会っていない...

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カナ ブンブン

 今年の夏はカナブンが多いと聞く。  大成さんがある日家に帰ると、玄関ドアの隙間にびっしり、カナブンがたかっていた。  思わずその場で飛...

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被害者意識

「私一個しか盗んでないんですよ?」  今年三十三歳の岩崎さんは言う。大学卒業後アパレルや受付などを経て現在は主婦業。 「それなのにあそこ...

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ブログ 二題

 愛恵さんが運営するブログはアクセスが少ない。日に一桁のアクセスも珍しくない。  ただそんな少ない読者でも、一人だけ毎度コメントしてくれる...

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駅のトイレにて

 薮田さんはシステム会社の営業。四十一歳。離婚したが後妻の息子がいる。  飲み会の解散後、信濃町駅の便所での出来事。  小便をしてい...

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アヒルのきゅうきゅう鳴るオモチャ

 近藤さんが深夜、シャワーを浴びている時だった。  高い音が耳をつく。  ――キュウキュウキュウキュウ。  なんだ?   近藤さんは...

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Paul Smithの定価3万するシャツだけど

 蒸し風呂のような暑い日。  ベランダに干したシャツが揺れている。  読書から顔を上げた大輔さんが窓を見つめていると、シャツの袖がふらふ...

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誰にも知られたくない

 不二井さんは三十代後半、独身。  仕事からアパートに帰宅すると、全裸になり寝転ぶ癖がある。  床には赤ん坊の写真が敷き詰められている。...

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男と爬虫類 二題

 倉本という男が酒を飲んだ帰り道のことです。  昭和の宮城での出来事です。  ふらりふらりと歩いていると雪が降ってまいりました。  し...

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ほそながい

 向山さんが帰路についているとき、自宅まであと五分というところの路上で――鶴のような首筋をした女が立っていた。 (こんなところで人待ち?)...

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色情霊

 多枝子さんは胸の形がよくわかる、Vネックのストライプ柄シャツを着こなしていた。化粧の匂いが鼻の悪い私にも届いた。  メニューを眺めている...

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首無し

 五日市町(現あきる野市)出身の人から聞いた話。  夜半になると、彼の実家前の舗装されていない道路を、T字形の人間が、端から端まで走る...

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新社会人に向けて

 終電間際、かかってきた電話対応をしている田辺さんの鼓膜に電話越しではない、草笛に似た細高い音が届いた。 <……誰だろう?>  何者かが...

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八王子在住

 大学に入学したばかりの頃、吉木さんは友人同士でドライブに出かけたという。  ドライブをスタートして一時間ほどで道に迷った。  吉木さん...

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携帯オンチ

 五十歳間近である山福さんはいまだガラケーを愛用している。 「私、アナログ脳だから。このままスマフォなんて一生使わないつもり」  た...

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たぶん最後が一番の嘘

 これからする話はエイプリルフールらしく嘘である。嘘の話である。増永さんという男性は存在しないし、私が聞いた話ではない。ゆえに聞き手である私...

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勧告

 連休の前日、國松さんは飲み会でしたたかに酔い、新宿駅ホームを歩いている最中にホームから転落した。 「落下する感じに酔いが一発で醒めたよ。...

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二つ並んだ布団

 数年前の話。  嘉人さんが仲間同士で沖縄旅行をしたときの話だ。  就寝にはまだ早い時間、ハメを外し足りない悪友たちは昼間の疲れもそこそ...

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決まり事

 愛媛の南予地方にある進学塾では深夜の作業中、西側の階段を昇る際には『手を鳴らしながら歩くこと』という決まりがある。  なにかを見かけ...

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初詣

 初詣に行ってきた北野さんが、帰宅時に驚いた話。 「友達の男連中と行ったから、もう境内でお酒飲み始めちゃったのね」  すると誰かが倒した...

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クリスマス 三題

 白山さんは毎年クリスマスが近づくと、右手の薬指に切り傷ができるといいます。  そうなるのは四年前、不倫相手と別れてからだそうです。  ...

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女はすぐに「許さない」「許して」と言う

 詩乃さんが語った話。 「旦那が心霊スポット行って帰ってきたの。もう十年くらい前だから……アイツもまだ三十手前だった頃。馬鹿だからそこで立...

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縊死

 ロフトに登る階段に縄をかけ、古家具屋で購入したチェアを台に首を吊る夢を、松元さんは秋から冬にかけて二十回は見ている。  夢はチェアを...

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絶交

 菅原さんは以前勤めていた職場に仲の良い同僚がいた。友人と呼んでも差し支えない二歳年上の女性だった。  職場が倒産し(小さい編集プロダクシ...

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札幌の事故物件

 三十代前半のとても綺麗な女性、赤嶺さんが北海道は札幌に住んでいた頃。  彼女は二十代前半、両親との関係悪化にしたがい一人暮らしを余儀なく...

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ゆくえふめい

 ノボルさんの実家は鳥取の『超』がつく田舎である。  隣家は数十メートルで、裏手には山へと続く林が広がっている。    ある日の遅くな...

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アルタ前にて

 午前零時四十九分五十六秒。  アルタ前の広場の真ん中で四十歳代らしき男が裸で体育座りをしていた。首から『好きでやってます。絶賛便器中』と...

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インザ新潟

 昭和六十一年のある日の午前、新潟は巻町の空が薄暗くなったのです。小学校の前でした。生徒と教師らが何事かと外へ出て見ると、幾千幾万という小さ...

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子供のころ 三題

 「備某録」管理人:円満ゑび寿氏より聞いた話。    清水さんが幼少時、飼っていたハムスターが妊娠した。  父親から「何匹産まれると思...

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Q&Aサイト

 一年前に聞いた話であり、その間ブログにまとめるか躊躇していたものだが本人の強い希望により掲載する。  Q&Aサイトとは、利用者が質問...

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赤羽の引くほど汚い居酒屋で聞いた話

 この間さぁ、仕事で四国行ってきたよ。つまんねぇビルの工事で。仕事はつまんなかったけど、そこで面白い話聞いたよ。  俺が工事したビルは食品...

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のっとられ

 現在タクシー運転手をされている康之さんが中学生の頃。  父親に誘われ登山に行った。  場所は東京の奥多摩。  中学生になり、康之さん...

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ヤバい

 連休を利用して恵子さんは実家に帰った。  届いていた暑中見舞いの裏にはお手製クロスワードパズル。  相手名は見たことも聞いたこともない...

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