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ナベやん。その1

 私の友人でナベやんという男がいる。  彼は自分では認めないが、はたから見ていると、どうにも心霊の類に好かれる性質のようだ。  怖い実体...

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田舎の因習

「けっこう古い話だけど、婆ちゃんの地元の話」  K県の山奥にあった村。伏せて欲しいと要望があったので村の名前は裾野村としておく。 ...

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まだ引っかかってる

 神奈川県は相模原市。  以前はダイエーグループのスーパーがあった場所に、現在十階建てのマンションが建っている。  そのマンションの...

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腸閉塞

 二週間ほど腸閉塞で入院した。 「糞詰まり」などと不愉快な別名もあるがなかなかに危険な病気である。  腸閉塞は腸の一部が捩れ、消化物もガ...

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袋はイロイロ大事で謎

 僕には父方の祖父の記憶がない。  生まれたときには、すでにこの世を去ったあとだった。父でさえ、あまり記憶がない時分に他界しているのだから...

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ダウジング

 実家近くに、かつて古いお屋敷があった。  固く閉ざされた観音開きの大きな扉、敷地内を隠し持つような高い壁、銛状に先の尖った囲いとそれらに...

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スーパージャンプ

 小学生男子のバイタリティというかなんというか……とにかく、それは凄いものがある。  本気でカメハメ波を出そうとしていたし、自転車一つでど...

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誰がために塩は煤ける

 商売をやっているわけではないが、実家のお隣さんはたまに玄関へ盛り塩をしていた。  実家住まいのときは、人の葬式から帰ってくると留守番の人...

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白猫は見られてた

 大学時代の友人に久方ぶりに会った。彼は学生の時分より薬物の摂取しておりだいぶ性根が怪しい。今もやってるのかと質すと「やってないよ〜」と答え...

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二号さんとおデート

 金もない。男同士でナニするわけにもいかない。  知人のオオタニと連れ立って真夜中に徘徊……お散歩していた。  自然と二人の足は、ニシノ...

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欲張りな結果

 夜寝る前、部屋にコップ一杯の水を置いておく。  朝起きたときにコップの水が減っていれば、その部屋にはいい霊がいる。  逆にコップの...

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不動産屋の写真を修正

「ちっちゃい会社ですから、いわば何でも屋ですよ。依頼があればサイトの構築もやりますし、商材写真の補正もやります」  米谷さんは今年三十五歳...

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水子は親子で見失う

 20歳までに幽霊を見なければ、一生見ることはない。  その話が正しいとすれば、僕はもう一生見ることはない、ハズなのだけれど……。 ...

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養護学校跡地

 地名は伏す。  90年代後半の甲信越エリアにて起きていた現象。  とある県のとある街、養護学校の跡地があった。  長い塀を深夜歩...

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秘匿の心得

 以前、「おもかる石」と題して大してよく分からないお話を書いた。  多少はまともなおもかる石の話を思い出したので、性懲りもなく…… ...

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ヤマちゃん

「どうして仲良くなったんだっけなぁ……。たぶんヤマちゃんが入学式のあとに話しかけてくれて、そこから仲良くなったんじゃないかなぁって思います。...

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おもかる石

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『高い高い』の変形型

 赤川が中央線のとある駅で友人を待っている日曜日だった。  三十路だというのに、友人と合流した後は、馬券を共に買いに行く。  嫁どころか...

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あちら様どちら様

 牛丼屋で一人モソモソ飯を食っていた。  食べながらどことなく異変を感じる。昼時はすぎて、それでも客はチラホラといた。  心なし周り...

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ばかが

 歌代さんは女子大を卒業したばかりだ。就職活動がうまくいかず、今は公務員の勉強をしている。彼氏は二年前別れてからできない。浮いた話は出るのだ...

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お供養催促

 運転免許を取り立てのころ、練習がてら母と祖母を乗せ三重県をドライブしていた。 「伊勢街道に行こう」  母の提案を受けてよく知らない...

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サンマリンジュース

 村山は七年前、チラシのポスティングのバイトをやっていた。  アルバイトの回転が速い職場だったので、一年働いた村山はベテランと呼ばれる存在...

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呪い代行

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てっきり一流企業の旦那さんがいて、お洒落な一軒家だと……

 熊岡さんは新興住宅街に夫と共に引っ越した時の話だ。  近隣に友達もおらず暇を持て余していた熊岡さんは連日喫茶店に入り浸り、読書に耽ってい...

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おかしな家

「某さんとこお坊さんきます?」  以前の勤め先へ久方ぶりに顔を出したとき、ちょうど勤務を終えたコウタに聞かれた。 「僕の近所、昔からお坊...

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喫茶店で聞いた話

 西荻窪の喫茶店。  私の後ろにはスーパーの買い物袋を座席に置く、二人の主婦。  盗み聞きするわけではなく、聞こえてきた。 「わかって...

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なすりつけ

 慣れない、似合わない、それしか持っていない……。  スーツ姿で帰ってきたある日のこと。一人フリーマーケットに興じていた。  まあ、中々...

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頭がお花畑

 それは『何気なさを装った』とこちらにも伝わってしまうような、不自然なまでのさりげなさだった。 「前のカレと別れることになった出来事って言...

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コール

 漫画喫茶で暇を潰していた。  トイレに立ち、用を足していると電話のコール音が店内に鳴り響いている。  平日の真夜中で、客はほとんど...

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オーラ

 有村さんは人間のオーラが視える。  美しいオーラは千人に一人程度で、ほとんどが煙草の煙を思わせる濁ったホワイトだという。  そして有村...

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信じない人

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純哉と真奈美

 石崎は二十四の時、パチンコ店で純哉と知り合ったという。 「同い年だったし、なんか空気も似てたんだよね」  開店前の列に並んでいるうちに...

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釣った釣られた

 すべきコトは、さて置き。したいコトは、置かざらず。  あまりにヒマだったもので、近所の川で釣りにいそしんでいた。平日の真昼間から。 ...

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ソーシャル・ネットワーキング・サービス

 後藤さんは一時、Twitterにはまっていたという。  仕事上の知り合いや友達の友達に留まらず、趣味の食べ歩きや古着を軸にフォロワーはど...

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カウントダウン

 僕の地元には、一方通行のトンネルが多い。  一応、車道に線引きはあるが、自転車は片側に区画された歩行者用通路を利用する場合がほとんどだ。...

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別に何もしてないんですけど

 後輩の彼女から半年前ほどに聞いた話。  彼女は一ヶ月前より繰り返し同じ夢を見ているそうだ。  夢の舞台は彼女のアパートの入り口。 ...

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愚犬転生

 まだ実家住まいだったある日、兄が犬を連れて帰ってきた。  生きてんだか、死んでんだかーーもうヨボヨボで、汚いを通り越して油の回った安物の...

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猫潰し

 仁田さんは小学校低学年時、子猫を殺すしかなかったという。  父親より一匹につき五百円の小遣いが払われたせいだ。  ガレージに置いてある...

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消えた花嫁

「本日籍入れました」  人が、ブルブル猛威を奮うスギ花粉に悶えているところへけったくそ悪いご報告をくれたのはササキだった。  当時、仲の...

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ボスママから食い物にされた結果

 重野さんは当時四歳の娘さんがいた。  今から三年ほど前だが、旦那さんの転勤により都内某区に引っ越すことになったそうだ。  実家から離れ...

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