挨拶は大事

 僕は知らない人によく挨拶をされる。  すれ違いで深い意味なく交わされる会釈や人違いの話ではない。  僕の目つきが悪過ぎて、ついつい頭を...

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ざんない三昧

 団子、饅頭、おにぎり、マシュマロ、ゆで玉子、ご利益のない大仏、縁起でもない福助、誤解招き猫、ラリパッパ星人……。  よくぞまあ、人様を好...

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童貞

 竹田さんが安アパートに住んでいたときの話。  土曜日の夕暮れになると、決まって隣の部屋からセックス音が聞こえる。  当初感じた興奮も時...

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覗き

 母の実家に帰省したときのことだ。  突然の大雪に足止めされて日帰りのつもりだったが、急遽、一泊することになった。  それはいいが、晩飯...

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見たくない?見られたくない?

 タバコを切らして、寝起きに近所の自販機まで買いに出かけたときだ。夜も遅かった。  いざ自販機の前まできて、タスポを忘れたことに気づく。そ...

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池干し

 その公園の池は、水を抜いて天日に干していた。  粕谷さんが通りかかったとき、池の底には巨大な眼が映っていたという。  眼はじろりと粕谷...

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体験学習

 今、生きている世界とほぼ同じだが、別の次元があると聞いた。  一説には、その世界から"こちら"に迷い込んだ自分がドッペルゲンガーの正体だ...

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一会の宴一期の怨

 寝ても覚めてもそのことばかり。  あぁ、愛し狂おしきかな、あの薄桃色のアホ面……  街中で偶然目にしたウーパールーパーちゃんに一目...

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イヤホン越しに

 ポッドキャストを聴きながらの帰り道。 「最近、ダイエットがてら一駅歩いて帰っているんだよ。残業で夜遅くなった日も……」  いつものルー...

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砂鉄に磁石

 道路の右手側に一件のコンビニがある。  少し進んだ先、今度は左手側に同系列のコンビニがまた一件。  こんな光景を、目にしたことのある人...

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狐の子

 僕は昔から怖がりのクセに、怖いものを見たがった。 「あなたの知らない世界って怖いけど見てしまってたよね~」なんて他愛もない話をイタクラさ...

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下水口

 神田川沿いの歩道を歩いていたら下水口が目に入った。  80センチほどの直径の穴から、動物が顔を出しているように見えた。 (タヌキ?) ...

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少年となにか

 気、開運、法則、波動、チャネリング、パワースポット……。  僕は、スピリチュアルな方面に関してあまり明るくない。  ただ思うところ、宇...

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ホウチペッパー

 お盆が近づき思い出したことがある。  異主や指輪で書いた店長が赴任してくる前。同じ店で、店長がまだ前任の人だったころの話だ。 「今...

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冬の季節

 冬が怖いと安子さんは言う。  中学校の下校時に迷子になったから、という理由だった。 「雪が降った日なの。十年に一度ってレベルの大雪...

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事情通

 なにもテレビで流すわけでなし、BPOもPTAも僕には関係ない。  散々、不謹慎なことを書き散らかして今さら感はなはだしいが、事件やなんや...

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アンリーダブル

 駅の改札で人と待ち合わせをしていた。  時間は夕方の5時か6時ぐらいだったと思うので、まとまった人が小さな波を作っては改札を通り抜け...

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呼ばれた?

 未怜さんの家族は六人家族。両親と女四姉妹の三女。家族仲は昔から良いという。  彼女が中学二年のときだった。  ある晩、ラーメン食べに行...

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魔法のセクハラ

 フリーター時代、あるところで時期を同じくしたアキヤマさんは、いつもぼんやりしていた。  もう疎遠になって久しいが、ほかの従業員に話しかけ...

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山彦山盛

 華の都へ繰り出したときだ。  ただの出張。オッサンと二人、一泊二日。  カプセルホテルかなんなら漫画喫茶でいいと思っていたが、当時の上...

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血涙ちゃん

「あいつは、なにか変な宗教に入っている」  ある時期、冗談混じりに当時の同僚のそんな噂話を耳にした。  我が国では宗教の自由が認められて...

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百聞は一見にしかず

 学校、職場、施設……どんな場所でも多かれ、少なかれ霊的な噂というのは立つ。  色鮮やかに盛られ、尾ひれまでつくと相応のおどろおどろしいも...

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片思いのキャラクターに宿る

 霊が視えるタイプの晋さんは、新宿区荒木町で働いている。  職場の近くには有名なキャラクターショップがあった。 「……いるんです、そこに...

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学校の怪談

 今時の学生さんの間で「学校の七不思議」はあるのだろうか。  ゆとり0.5世代の僕らの時代にはあった。  未だに「君の存在は、この会社の...

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晴男

 僕は第一印象が悪い。なにもしていないのに悪い。なにやっても悪い。  だから面接の類はまず落ちる。受かったのなんて、新卒のときと人の紹介ぐ...

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向日葵の日

 三十代前半の桜井さんはつい最近、長年飼っていた猫を病気で亡くしている。  この辛さは筆舌に尽くし難い、という。  何ヶ月経とうがそ...

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相席食堂

 テレビの裏ネジを電動ドライバーでひたすら締めるという、地獄の単純作業で日銭を稼いでいたときだ。  就業先の工場で、半ばアイドル化している...

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「冥福祈られちゃってるよー」

 久保谷真美は今年で二十五歳。事務職。笑うと歯列矯正中のワイヤーが見える。  2chで体験談を投稿することが趣味だという。  ほぼ全てが...

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パレード

 具体的な理由もなく、早く大人になりたいと思っていた。  大人になると、なんとなく歳をとりたくないと思うようになった。  なんの仕事だっ...

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助けてもらえなかったら、楽しく人生を送ることもできなかった

 今は東京でモデル事務所に所属する比屋根さんは、東北地方の田舎の出身だ。  彼女は一度だけ霊体験があるという。  ストーカーや交通事故な...

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