怖い話一覧

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The Sinister Stranger

 杉浦さんは中小企業で事務をされている。  営業マンたちが出払うと職場に一人きりになることも稀ではなかった。  予定もない来客が訪れたのは月末の昼間だった。 「なんだか会社のフロアの受付から、声...

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安マッサージ屋

「肩こりが尋常じゃなかったから、珍しく行ったのよマッサージ屋さんに」  荒木さんは一人でマッサージ屋に行ったことがなかった。  どうせサービスなんてさほど違いはないだろうとインターネットで近場のマ...

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電車の吊革に……

 今浪さんが電車のドアに寄りかかり読書に熱中していると、目の端に揺れるものがあった。  ふと顔をあげると異様に揺れる吊革が目に入る。  吊り輪のへりに、小さいピエロが座っていた。  ブランコのよ...

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飲み屋で聞いたスマートフォンのカメラの話

「勝手に起動する時ない?」 「あぁ、はい、ありますね」 「そういう時、絶対に撮っちゃ駄目よ。変なの写るから」 「はぁ」 「起動する時、だいたいはそこが自殺のあったポイントなのよ」  駅のホー...

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南武線沿い某所のいわくつき物件

 田部井さんが学生の頃、同棲していた彼女に浮気が原因で家を追い出され、友人宅に泊まり歩いていた時期があったという。  一ヶ月もすると友人たちからも疎ましがられ、いよいよ自分の部屋を探さなければならな...

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ペットボトルはマメに捨てること

「水場に心霊現象が起こる話ってよく聞かない?」  たまに、と私は森田さんに答える。 「私も聞いたことがいくつもあるし、実際に見たこともある。どのアチラ側の人も、喉の渇きを訴えていた」  火災、遭...

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札幌の廃墟

 能登さんは成人するまで、実家がある札幌に住んでいた。私は札幌というと繁華街しかイメージできないが、案外にエリアが広いようで場所によってはかなり田舎に近い箇所もあるという。  ラーメンすすきのジンギ...

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自動改札前に佇む女

 平日の昼頃。人がまばらな新宿駅。並ぶ自動改札。  そこでうろうろとしている二十代後半の女性。上品なダークブラウンのスーツ。  改札の前に佇み、思いなおしたかのように隣の改札に移動。また佇み、移動...

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 桂川さんはその時、会社の帰りで運転をしていた。  差し迫った状況だった。 「あの……あたし、とっても便秘がひどいの」  詳細は省くが、四日ぶりの大物が腹部を圧迫し、脂汗を垂らしながら彼女は厠を...

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コスプレイヤーの撮影

 金田くんはカメラ撮影を趣味とするがここ最近、風景撮影に飽きてきたという。 「人が撮りたい」  友人はみな撮影をされたがらなかったが、折よく知り合いの知り合いで、コスプレを趣味とする女性が見つかっ...

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異食症

 細田はラーメン研究会を開催しているほどラーメンが大好きである、という。  学生時代に仲が良かったわけではない。  私が新宿で友人と飲んでいると、たまたま近くにいたので相席にしたのだ。  彼は一...

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歩きスマートフォンには注意

 折戸さんが熱心にスマートフォンをいじながら歩いていたときのことだ。  ガツン。  足に衝撃が走った。  岩のように硬い感触だった。  顔をあげた折戸さんの視界に映ったものは脇の欠けた地蔵。 ...

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もう絶対に釣りなんて行かない

「もう絶対に釣りなんて行かない」  合コンで知り合った男性から誘われ、千鶴さんは少女時代ぶりの釣りに出向いた。 「最初から乗り気じゃなかったのよ。何よ、最初のデートが釣りって。他にいくらでも面白い...

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祖母のお墓参り

 美津子が大好きだった祖母は昨年、お亡くなりになられた。  まだ学生ということもあり、月命日の墓参りは欠かさないようにしていたという。 「電車で一駅ですし。そこの駅の和菓子屋さんに寄って帰るのが毎...

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病院のトイレで

「アイツ駄目かな?」 「駄目っぽいだろ」  梶原さんとAさんは友人の見舞いにきていた。    梶原さんがトイレに立つとき、電灯がふっと消える。  舌を打ちながら用を足す。 「便所おかしくね...

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ダイエット

 江川さんは長年の肥満を解消すべくスポーツジムに通い始めた。  滑り出しは辛さしか味わえなかったが、次第に体型が引き締まっていくことに快感を覚えていったという。  三ヶ月でウェストが86cmから7...

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眠剤中毒

「今じゃもうコレが手放せなくって……駄目だ駄目だってわかってるんだけど……」  平野さんは小瓶を振ってみせた。  中身は全て睡眠薬である。 「エミネムって知ってる? アメリカの音楽の人。あの人が...

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首を振る

 墓参りから帰る最中、iPodにノイズが紛れ込む。  祐子は電車で一人、気がふれたように首を振ったという。

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自作PC

 飲食店でアルバイト勤務の洲崎さんが半年間みっちり教え込んだ後輩はパソコンオタクだった。  半年間、教育係りとして面倒をみてきたが、田舎に戻らなくてはいけない事情ができたと後輩は辞めることとなった。...

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スポーツジムにて

 金森さんは年始の健康診断の結果があまりに惨憺たるものだったゆえスポーツジム通いを決意した。  三十歳を超えてから身体は谷底を墜落していくように不調の一途をたどるという。 「Don't trust...

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誰だお前

 有賀さんの職場の後輩が亡くなった。  病気でまだ三十代前半。  休職してからたった三ヶ月だったという。 「うち私服で仕事するんだけど、あいついっつも同じ格好しててなぁ……。」  奇天烈なカラ...

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新宿ゴールデン街のミクさん

「悪霊はあんまりこないの。だってここら飲み屋街だから。寂しがりがくるとこだから」  と仰るのは新宿ゴールデン街の某飲み屋さんに勤めるミクさん。    新宿花園神社のお膝元、ゴールデン街には通りが...

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お焚き上げ

 たきあげ 0 【▼焚き上げ】  神社の庭でかがり火をたくこと。お焚き上げ。  持ち込まれたものは「魂ぬき」のお祓いを行い、焼いて供養する。  古いお札・お守りを神社やお寺へ納めにいかれた方...

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全国のタカシさんへ

 ※石野という苗字は仮名である。  真夜中。  石野タカシさんは寝入りばなに、酔っ払いの奇声を聞く。それにまぎれて細い笛のような音が聞こえる。  ――――――シ――。  ――カ――シ―――...

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七日連続で道を尋ねられている

 後輩の女の子は七日連続で道を尋ねられているという。 「尋ねやすい顔ってあるよね」  と私が言うと彼女は不服そうな表情を浮かべた。  七日すべてが霊園への行き方を尋ねるものだったそうだ。  お...

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心霊写真 三題

 赤石さんが友人の結婚式で撮った写真には、瑕が二つある。  大学からずっと親友グループだった新婦とミキちゃん。  二人は高砂前でニッコリと笑っている。  だがミキちゃんの双眸がぽっかり抉られ...

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私の話

 私は大学卒業後もしばらくモラトリアム期間を延長することに決めていた。  何をおいても最優先にしなければならない就職活動も、到底やる気が起きず、買ってもいない宝くじが当たることを夢想する日々だった。...

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よいお年を

 大晦日。  北野さんは今年届いた年賀状のせいで、落ち着かない一年を過ごしていた。  結果として彼女は悲惨な目にはあわずに済んだ。  しかし何をするにも注意深く行動した一年だったという。 ...

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座敷わらし

 平井さんは八年勤めた制作会社を辞め、フリーランスのデザイナーとして働いている。  去年の秋から冬にかけてのことだ。 「本家のじいさまがいよいよ危ないってんで、親に呼び出されたんだ」  場所は東...

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中央線にて、立川から新宿方面に乗っている時。

 太郎君が中央線にて、立川から新宿方面に乗っている時。  時刻は十九時前だった。  席はちょうど埋まっており、太郎君はドア前のバーを掴みながら電車に揺られていた。  隣に立つは大学生くらいの...

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