
猫のクロちゃん
建設業をされている畠山さんは西東京のアパートの一階に住んでいる。 朝の6時くらいと夜の8時くらい、リビングの窓に面した道路を、太った黒猫がのっしのっしと歩いていく。 その様は堂々としており、...
猫のクロちゃん
建設業をされている畠山さんは西東京のアパートの一階に住んでいる。 朝の6時くらいと夜の8時くらい、リビングの窓に面した道路を、太った黒猫がのっしのっしと歩いていく。 その様は堂々としており、...
向日葵の日
三十代前半の桜井さんはつい最近、長年飼っていた猫を病気で亡くしている。 この辛さは筆舌に尽くし難い、という。 何ヶ月経とうがその痛みは変わらない。 にゃーと鳴いた声。瞳。布団で感じる...
賃貸高層マンション
奮発して借りた家賃十万円超えの高層マンション。○○駅から徒歩3分。新宿にだって歩いていける。1Kだけど13階。眺めは抜群。 だがカリカリと窓を掻く音が聞こえる。 引っ越し直後から鳴りやまない...
白猫は見られてた
大学時代の友人に久方ぶりに会った。彼は学生の時分より薬物の摂取しておりだいぶ性根が怪しい。今もやってるのかと質すと「やってないよ〜」と答えるがどうにも疑わしい。葉っぱ? と尋ねると笑っていた。嘲笑っ...
にゃんこがきたよ
怖い話ではない。不思議な猫にまつわる話。 本人の強い希望により記す。 内海さんは小学校二年生から六年生までの間、猫を飼っていた。 黒い猫のジジ。 母親の知人が家の事情で飼えなくなり、引き取...