一覧

相席食堂

 テレビの裏ネジを電動ドライバーでひたすら締めるという、地獄の単純作業で日銭を稼いでいたときだ。  就業先の工場で、半ばアイドル化している...

記事を読む

パレード

 具体的な理由もなく、早く大人になりたいと思っていた。  大人になると、なんとなく歳をとりたくないと思うようになった。  なんの仕事だっ...

記事を読む

賢明な判断

 異主で書いた店長で、もう一つ話がある。  もう五年は彼女がいないと、ある日店長が嘆いていた。  そこまで年収があるわけではなかったが、...

記事を読む

アブダクトちゃん

 未確認飛行物体は、全てU.F.Oになる。  屁理屈コネ回す天邪鬼なら「UFOを信じますか? 」と問われて、信じますと前置きしたあげくそん...

記事を読む

男は黙ってテレパシー

 あまりに強い思いというのは、なにかしら現象を起こすのかもしれない。  強い思いを残して死に行く者が現世を彷徨う霊となる、という考もあるよ...

記事を読む

おやつの時間

 ある日、用事で最寄駅から終点まで行かねばならず、電車に乗っていた。  時間もあったので鈍行(各駅停車)に揺られ、のんびりと普段あまり見な...

記事を読む

見初められて

 実家に帰省したときだ。  と、いうよりは用事があったので、日中におもむいただけだが。  当時、実家からそれほど離れていないところで暮ら...

記事を読む

差異あり

 何度、数を数えても合わない。そんな経験もあるかと思う。  もう二十代も半ばだったか、急な同窓会の話が舞い込み顔を出した。  二次会、三...

記事を読む

U.F.Oの作り方

 勤め先だったとある店で、閉店後にゴミをまとめていた。  もうシャッターを閉めた店の入り口で一人作業していて、気配を感じて振り返る。若...

記事を読む

アイニキタヨ

 とある飲食チェーン店で、小遣い稼ぎをしていたときのことだ。  僕は、深夜に出勤し三時間ほど閉店後の後片付けや一部の開店準備を行うだけの存...

記事を読む

事前講習

 僕の見る夢は、たいがいが意味不明で不鮮明。断片的にしか、その内容を覚えてはいない。  そんな中で、二度、三度見たことのあるような気がする...

記事を読む

緊縛祀り上げの法

 大手飲食チェーン店や小売業の店長職というのは異動がつきものだ。  僕があるところで働いていたとき、長い間、新任店長と顔を合わせるタイミン...

記事を読む

アンバランス

 歳を重ねると弱くなる。年々、弱ってくる。もう虫の息。常におねむ。  あれだけ嫌がっていた病院にも、自ずから足を運ぶようになってしまう。 ...

記事を読む

性悪は誰の仕業?

 僕の周りは、姉さん女房をもらった人も多い。  良妻賢母な素晴らしい女性から、まるで少女のような、ずっと女の子のままで、なにがなんでも女で...

記事を読む

頼りなくて足る

 世間様が、正月気分に浮き足立つある年の暮れ。  もはやタコ部屋に近いところで、出稼ぎしていた。 「十の成功で得た信頼も一の失敗で失うか...

記事を読む

占い師のつくり方

 よく当たる占い師。  電話のみの受付で……  普段は専業主婦をする普通の人で……  財界の大物や政界の要人、セレブなあの人からヤクザ...

記事を読む

ミドリマン

 子供のころというのは、不可思議な体験を多くする。  記憶は曲がっているのかもしれない。なにしろ古いうえに、そもそもが頼りない時期だ。でも...

記事を読む

夢の中へ

 人が死ぬと、なんにせよ生きているものが動かなくてはならない。 「絶対に土葬で」  法律で禁止されてなお、僕の母の実家付近では頑なにそう...

記事を読む

好奇心は猫が殺すか?

 もう何年前か忘れた。同級生の女の子が自殺した。飛び降りだった。  中学生の終わりに同じクラスだったことは覚えている。ほとんど登校しない、...

記事を読む

原発怪談 其ノ四

 原発の夜は静まり返っている。  ほとんどの出入り業者は夕方には引き上げていくから人気がない。  夜霧がかった原子炉はどこか不気味で、無...

記事を読む

原発怪談 番外編

 ヤマダさんは僕を原発の世界へ引っ張り込んだ張本人だった。  元自衛官で、それからは一般社会に馴染めず職を転々としているうちに鬱になった王...

記事を読む

原発怪談 其ノ三

 日本の原発は世界最高峰の警備レベルを誇る場所――と、されている。  実際の内情はご想像にお任せするとして、僕がメインで仕事をしていた原発...

記事を読む

原発怪談 其ノ二

 原発でそういう噂は立たないのかと聞かれると、むしろ宝庫だったりする。  気性の荒いドカチン同士の小競り合いが事務所襲撃→発砲沙汰に発展し...

記事を読む

原発怪談

 いわゆる原発で出稼ぎをしていたときの話だ。  守秘義務がどうの以前に書けないことは山ほどあるが、どこぞの電波でもあるまいし僕は通信妨害を...

記事を読む

チューニング

 小学生のころ、放課後に男女数人で誰もいない教室に残ってお喋りするのが楽しかった時期があった。  僕のロクでもない人生で、ほんのひと時、手...

記事を読む

変化か復帰か変某か

 結構な人数で某夢の国へおとずれたとき、あるジェットコースター系アトラクションの順番待ちをしていた。  僕は、それほど絶叫マシンが得意な方...

記事を読む

ホールの向こうはナンデスカ?

 穴があれば入りたい。挿れたい。  なぜ、あのときあの穴に挿れ……入らなかったのだろうと思う。違う世界が開けたハズなのに。  僕がま...

記事を読む

ふぁむ・ふぁたーる

 元同僚のハルカは、自分の母親と仲が悪い。  べつに継母というわけではない。実の母だ。  存在自体に生理的嫌悪感を覚えるほどで、一般...

記事を読む

家宝はここ掘れ

 お天道様が、これでもかと照りつけるある真夏。  灰になりそうな身体を引きずり、わざわざ向かった先にロクなことが待ち受けていないのは分...

記事を読む

烏匠

 烏が、鳴いたら……帰れない。大体、お仕事。  実家住まいだったある日、帰宅すると玄関に見なれない虫カゴがあった。  黒タピオカが、たぷ...

記事を読む

おはようおじいさん

 人と待ち合わせをしていた。  タクシーの待合所とバスの停留所、公園がいっしょくたになったような駅前の広場だ。  まばらに設置されたベン...

記事を読む

NO IMAGE

あやふやなヒト

 いくら奇麗事を並べたところで、普通、奇妙なものに視線を奪われたり、善し悪しはべつにして特別な感情を抱く。  電車に揺られているとき、...

記事を読む

NO IMAGE

ピーピーおじさん

 僕が小学生のころ、「ピーピーおじさん」と呼ばれる地元でちょっとした有名人がいた。  おじさんと言っても、もうおじいさんに近かった。  ...

記事を読む

NO IMAGE

袋はイロイロ大事で謎

 僕には父方の祖父の記憶がない。  生まれたときには、すでにこの世を去ったあとだった。父でさえ、あまり記憶がない時分に他界しているのだから...

記事を読む

NO IMAGE

ダウジング

 実家近くに、かつて古いお屋敷があった。  固く閉ざされた観音開きの大きな扉、敷地内を隠し持つような高い壁、銛状に先の尖った囲いとそれらに...

記事を読む

NO IMAGE

スーパージャンプ

 小学生男子のバイタリティというかなんというか……とにかく、それは凄いものがある。  本気でカメハメ波を出そうとしていたし、自転車一つでど...

記事を読む

NO IMAGE

誰がために塩は煤ける

 商売をやっているわけではないが、実家のお隣さんはたまに玄関へ盛り塩をしていた。  実家住まいのときは、人の葬式から帰ってくると留守番の人...

記事を読む

NO IMAGE

二号さんとおデート

 金もない。男同士でナニするわけにもいかない。  知人のオオタニと連れ立って真夜中に徘徊……お散歩していた。  自然と二人の足は、ニシノ...

記事を読む

NO IMAGE

欲張りな結果

 夜寝る前、部屋にコップ一杯の水を置いておく。  朝起きたときにコップの水が減っていれば、その部屋にはいい霊がいる。  逆にコップの...

記事を読む

NO IMAGE

水子は親子で見失う

 20歳までに幽霊を見なければ、一生見ることはない。  その話が正しいとすれば、僕はもう一生見ることはない、ハズなのだけれど……。 ...

記事を読む