とりつかれ

 高木さんの姪は、生まれつき言語に障碍がある。
 小学生になっても会話のキャッチボールは成立しない。医者は先天性のものだという。
「姉ちゃん、姪のことを狐憑きだっていまだに言い張ってる。終ってるよほんと」
 高木さんは帰省する度、姉に苦言を呈する。だが。
「その瞬間からあいつ狂ったみたいに叫びだすんだ。お前に何がわかる、今に治るって」
 目を吊り上げた様は、まるでなにかにとり憑かれた様だという。

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別府

管理人です。ビックリしたときのリアクションは子供みたいです。