団子状

 外科医であるNさんが勤める病院では、時折、天井まで届きそうなサイズの黒い球体が、ボーリングの球よろしく廊下を走っているという。
 無論視える人にしか視えないものだ。
 そしてぐるぐると行ったりきたり繰り返す球体をNさんがよくよく眺めると、 
「人間ダンゴっていうのかな」 
 人間だった何かが、まるで団子状にかためた糸ミミズの塊のようにウジャウジャと詰まっているという。
「怖くはないけど……詰まってる霊たち、みんな無表情のまま。それがちょっとイヤ」

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別府

管理人です。ビックリしたときのリアクションは子供みたいです。

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